4月のG.W.前に初めて自作PCを組んで1ヶ月ほど経過しましたが、動画エンコードやゲームしたりCPU負荷が高い状態の時にCPUファンがブォーン、ブォーンと高回転で回り直ぐに落ち着くという現象が繰り返されているのの気づきました。
そこで、HWiNFO64でCPU温度を確認してみたら、マザーボード側のCPU温度が瞬間的に116℃に達して直ぐに元の温度に戻る現象が起きていました。
どうも、CPUクーラーのファン制御はこのマザーボード側CPU温度を見ているようで、116℃に達するのに合わせてPCUファンもブォーンっと高回転になってるようです。
パソコン構成
- CPU:AMD Ryzen7 5700G
- CPUクーラー:PCCooler K4-WH
- メモリ:Crucial CT2K16G4DFRA32A(DDR4-3200 16GB×2枚)
- マザーボード:ASUS TUF GAMING B550-PLUS
- 電源:Antec NE750G
- PCケース:Sharkoon SHAVS7VBK
なお、HWiNFO64でCPU側のCPU温度、CPU(tctl/tdie)には急激な温度上昇は見られず。CMOSクリアやUEFI BIOSをダウングレードしてもこの現象に変化はなかく、Windows11の他にUbuntu22.04でもお同じ現象になる、CPUクーラーのケーブルを抜いてファン停止状態にしてもマザボ側CPU温度が116℃に達して直ぐに元の温度に戻る現象が出たので、CPUは発熱しておらずCPUの温度を測る温度センサーに問題があるという考えに達しました。
この現象についてマザーボードを購入したショップやサポートに問い合わせるべきだとは思いますが、自分なりに色々調べたり検証もしましたが、初期不良期間が過ぎているのと、PCケースのUSB3.0ケーブルをマザーボードのUSB3.0コネクタから抜いたときにマザーボードのコネクタカバーごと外れてしまったこと、既にメインとして使っていることもあり、温度センサ以外は安定して動作して不具合が出ていないこともあり、勝手ながら温度センサの異常と判断してこのまま使い続けることにしました。
マザーボード側CPU温度が瞬間的に116℃に達する現象について
HWiNF64でCPU温度を確認すると、CPU側の温度センサ「CPU(tctl/tdie)」は異常な温度に上がることはないですが、マザーボード側のCPU温度センサ「CPU温度」が瞬間的に116℃に達してます。
CPU温度が116℃に達する瞬間
ゲームや動画エンコード中にHWiNFO64でCPU温度を確認していると、マザーボード側のCPU温度が116℃に瞬間的に達することがありました。

画像の上のグラフはCPU側CPU温度(CPU(tctl/tdie)、下のグラフはマザボ側CPU温度となってます。
この現象は、一瞬だったり数秒間だったりしますが直ぐに上昇前の温度に戻ります。上昇前のCPU温度が50℃なら、「50℃→116℃→50℃」と高負荷による温度上昇と異なる挙動です。

グラフのCPU温度の最大値を120℃に設定したときのグラフ。全体的にCPU温度が高めなのはCPUファン停止状態に温度上昇を確認したグラフです。
グラフを見ると温度の数値が116℃でカンストしているようにも見えます。
CPUファンの制御もこのマザーボードの「CPU温度」を見ているのか、マザボCPU温度に比例して回転数も上がります。一瞬で元の温度に戻るので、CPUファンも最大回転数に到達する前に落ち着きます。
アイドル・軽作業時は瞬間的に52℃になる
なお、ブラウザなど軽作業やアイドル状態のCPU温度が低いときは瞬間的に52℃に上がります。

この温度はCPUが40℃だろうが30℃だろうが同じ52℃まで上がってます。CPU温度が60℃とか52℃以上?になると116℃になります。これは上昇前のCPU温度が異なっていても上昇する温度は変わらず52℃か116℃の一定のようです。
HWiNFO64のCPU側CPU温度は変化なし、マザボ側CPU温度だけ変化あり
HWiNFOでCPU温度の項目は、CPU側の「CPU(tctl/tdie)やCPUコア」とマザボ側「CPU温度やCPUパッケージ温度」があります。


世代やチップセット、マザーボード製品により違うとは思いますが、2014年の価格コムの口コミを見ていると、CPU側CPU温度はCPUに付いてる温度センサの数値を読み取っている、マザボ側CPU温度はマザボのCPUソケット付近にある温度センサの数値を読み取っているようです。

うちのパソコン、116℃に達する前後の温度は「CPU側CPU温度」は68℃で、「マザボ側CPU温度」が57℃ほどと10℃ほど低い数値なっているので、CPUから距離があるマザボ側のCPU温度が低い傾向になるので、これは正常な動作にも見えます。
サーマルスロットリングは発生してない
CPU温度が116℃に達していてもHWiNFOを見る限りサーマルスロットリングは発生してないようです。

CPUクーラーのファン停止状態でも116℃に上がって直ぐに元の温度に戻る
また、実際にCPU温度が上昇しているかの判断で、CPUクーラーの電源ケーブルをマザーボードから抜いてファンを停止した状態で負荷をかけて温度計測。
116℃がCPUの発熱によって起きるのならCPUファン停止状態だと瞬間的に下がることはないと思って。

さっきと同じ画像になりますが、CPU温度が85℃ほどになっているものの瞬間的に116℃に達して元の温度に戻る現象はこっちも同じ結果。
この時、CPUクーラーのヒートシンク(パイプやファン付近ではなくCPU接地面付近)やマザーボード裏のバックプレートを触った感じだとほんのり温かく熱いと感じるほどではありませんでした。
CPU温度が116℃に達したときCPUパッケージ温度は0℃になる
なんでこんな現象が起きるのか分からないですが、マザーボードのCPU温度センサが116℃になると、同じくまーざーボードのCPUパッケージ温度センサが0℃に下がってます。

グラフの左上から下へ「CPU側CPU(tctl/tdie)温度、マザボ側CPU温度、マザボ側CPUパッケージ温度、CPUファン回転数、VOD電圧、CPUコア電圧」になってます。
マザボ側CPU温度が116℃に達している時に同じくマザボ側CPUパッケージ温度が0℃になってます。
何となくですが、負荷が高くなった時にマザボのCPU温度が116℃に達すると、それに相反するようにCPUパッケージ温度も反比例して0℃になってるようにも見えます。
このことから、実際のCPU温度は116℃まで発熱しておらず、マザーボードのCPU温度センサに問題あるのではないかと思います。
ASUSユーティリティツールでもCPU温度116℃を確認

ASUSユーティリティツールをインストールしたので、こちらでもCPU温度を確認します。
CPU温度の項目は1つしかなく、マザボ側CPU温度を見ているようなので、こっちも変わらず116℃に達していました。HWiNFOと同時に見るとASUSユーティリティツールの方は少しタイムラグがあるようです。
Ubuntu22.04でも116℃は変わらず
OSの問題化と思いUbuntu22.04をインストールしてhandbrakeで動画エンコードでCPU負荷をかけて確認しした。
CPU温度計測ツールは忘れましたが、変わらず116℃に達して、CPUファンもブォーンと回ってました。
マザーボードのCMOSクリアをしても変わらず
CMOSクリアのピンのショートとボタン電池抜いてのCMOSクリアを試しましたが、マザボ側CPU温度が116℃になる現象は変わらずです。
UEFI BIOSを上書きしても前のバージョンに落としても変わらず
ASUS TUF GAMING B550-PLUSのUEFI BIOSのバージョンは、購入時にショップに事前BIOSアップデートサービスを申し込んでいたのでバージョン3607の状態です。


BIOSフラッシュバックの機能を使って3607と3405にもバージョンダウンをしましたがCPU温度は116℃のままですね。
CPUグリスアップしても変化なし
思いつく限りで確認してみたのですが、最後に試せるのがCPUグリスの塗り直ししか残ってないようなのでCPUクーラーを取り外してCPUグリスを塗り直します。
CPUグリスは親和産業のSMZ-01R、去年の夏に購入したもので不良ロットが出る前です。


ちょっとグリスの量は多かった気がします。
パーツクリーナーと紙ウエスでグリスを拭き取って、ついでなのでCPUを取り外してピンも確認してみます。


スマホカメラで撮っているので光の反射あって見にくいですが、光の角度を変えながら目視でピン折れやピン曲がりなどは確認できませんでした。

問題なさそうなのでCPUグリスを塗って外したCPUクーラーも取り付けます。前回はグリスを×バッテンに塗ってましたが、量が多い気がしたので真ん中に豆粒で乗せました。
これでも少しグリスがはみ出たので多かった。
締め付けはドライバー1回転で交互に、力を入れず軽く回してる状態で最後まで到達したところまでで締め付けました。CPUクーラーは固定されていてズレませんが、気持ち緩めかと思います。
電源を入れてUEFI画面が表示されCPUが無事に装着されたことを確認したので、負荷をかけてCPU温度を見てみます。

結果は、116℃に達して変わりませんね。
温度センサの問題と判断、それ以外安定してるのでこのまま使用
いくつか検証してきましたがマザボ側CPU温度が116℃に達する現象は変わらずでした。
HWiNFOで確認して、CPU側CPU(tctl/tdie)温度に急激な温度変化が見当たらなかったこと、CPUファン停止状態でもマザボ側CPU温度が116℃に達して直ぐに元の温度に戻ったこと、組み立て時にマザーボードのフロントUSB3.0コネクトカバー等などもあり、CPUは発熱しておらずマザーボードのCPUソケット付近にある温度センサが何らかの異常であると判断しました。
また、PCケースのフロントUSB3.0ケーブルのコネクタをマザーボードから外したときにマザーボードのコネクトカバーごと外れてしまったこともるので、
本来なら保証期間内なので購入したショップやサポートに問い合わせる事案だと思いますが、温度センサー以外はトラブルが無く安定して稼働していることと既にメインPCとして使っているのでサポートを利用せずこのまま使い続けることにします。
負荷が掛かっている作業をしていてマザボ側CPU温度が116℃に達すると、CPUファンもブォーンと回って音が気になるので、UEFI画面からCPUファンの制御を調整することにしました。


最大回転数を落としたかったのですが、CPU温度が100℃超えるとMAXで回転するようなので、CPUファン回転上昇(下降)速度を12秒に設定して反応を遅らせるようにしました。
これでもブォーンと回るときはあるのですが、デフォルト設定よりは気になくなりました。
2025/04/05追記
ほぼ1年近くこのマザーボードを使い続けてきましたがパソコンが安定して動作するものの、CPUファンの制御がマザーボード側”CPU温度”が116℃になるたびにファンがヴォンヴォン変化するのが気になりだしたのでマザーボードを買い換えました。
新しいマザーボードでは、CPU温度が異常な数値にならずCPUのファン制御も安定して動作しています。