ラトックシステムのコンポーネント to HDMIコンバーター「RS-CP2HD」買ってみた

ラトックシステムのコンポーネント to HDMIコンバーター「RS-CP2HD」買ってみた

ハードウェア

今の古いキャプチャーボード環境を更新する段階として、まずはD端子出力の機器からHDMIに変換するHDMIコンバーター、ラトックシステムのRS-CP2HDを購入した。

付属品は電源のACアダプターのみなので、ゲーム機やモニターを接続するケーブルは自分で用意する必要がある。

ゲーム機や地デジチューナーで使ってみたが、D1~D4までは液晶モニターやHDMIキャプチャーボードで映像も音も出る。D5機器(1080p)は持ってないので不明。

ただ、D端子で取り込んだ映像と比べるとHDMIコンバーター経由のHDMIの映像は左上に数ピクセルずれている。また、D3(1080i)の取り込みで、キャプボ液晶モニター両環境で画面下部に映像の切れ目のような白い線も表示されている。

テレビのモニターのような感覚で使用するには気にならないけど、映像ソースとして残す意味合いならRS-CP2HDは向いてないかもしれない。

今の古いキャプチャー環境

キャプボ環境となる旧メインPCのスペック

  • キャプボ:SKNET Monster X2(入力はD端子、HDMIの2系統)
  • パソコン:Core2 Quad Q9650、DDR2 8GB、GTX750Ti、Windows10 HOME 64bit

キャプボはWindows7全盛期に購入したSKNETのMonster X2、地デジチューナーでテレビ視聴が目的でD端子入力あるためこの製品を選んだ。

Monster X2のドライバーがWindows7までしか用意されてないが、当環境ではCore2のWin10やRyzen7 5700GのWin11環境で認識して動作はする。

ただし、メインメモリを4GB以下にする必要があり、WIndowsのブート構成設定からメモリを4096MB(3.2GB辺りで認識)にする必要がある。※内蔵GPUだとOSで認識するメモリ容量が、3.2GB辺りからVRAMの消費量分少なくなる。

コンポーネント to HDMIコンバーターを購入した理由

今の古いキャプチャー環境を更新したいから。

Monster X2はWindowsのメモリ4GB認識でWin11でも動作はするが、4GBはメモリが少なくそのままだとゲーム含めたながら作業が重くてできない。毎回メモリ制限の設定値を変えて再起動も面倒。

新しいキャプチャーボードに更新すると、今はWindows10やWindows11の64bitが主流なので、メモリ4GB以上搭載してても問題なく動くだろう。

ただ、現行のキャプチャーボードは内蔵も外付けもHDMI入力しかなく、D端子やコンポーネント入力が付いてない。

そのため、D端子機器との接続に「コンポーネント to HDMIコンバーター」が必要になる。

今のキャプボにもHDMI入力があるので、まずはキャプボを更新する前段階でHDMIコンバーターが使えるかの確認をしておきたい。

コンポーネント to HDMIコンバーターは激安中華メーカーからも数多く出ているが、日本に会社があるラトックシステムの「RS-CP2HD」にすることにした。発売が今年の2024年6月と新しい。

RS-CP2HDを使ってみた

メーカー商品ページリンク。

コンポーネント to HDMIコンバーター RS-CP2HD|ラトックシステム公式サイト

RS-CP2HDはコンポーネント(赤・青・緑)からHDMIに変換するコンバーターなので、D端子の機器はD端子からコンポーネントに変換するケーブルやコネクタが必要になる。

接続イメージ。D端子 – コンポーネントケーブルとオーディオケーブル。これで地デジチューナー等のD端子出力機器との接続はできる

ゲーム機など専用のコンポーネントケーブルがあれば接続はそれで済むが、ゲーム機で専用のD端子ケーブルしか無い場合は変換ケーブルが必要になる。

楽天市場の3Aカンパニーという店舗から「D端子メス – コンポーネント」変換ケーブルをHDMIケーブルと一緒に購入。2024/12 の時点で購入したケーブルは送料無料のメール便に対応していた。

PS2とHDMIコンバーターとの接続イメージ。PS2のD端子ケーブルからD端子メス – コンポーネント変換ケーブルを繋いでる。延長オーディオケーブルは手持ちから。

ちなみに、グレーのケーブルはWiiのD端子ケーブル。ケーブルを切り替えればWiiの映像も出力できる。

接続機器の注意点

ざっくりと仕様から注意点を

  • コンポーネント入力は「Y/Pb/Pr」のみ対応
  • PlayStation 2は使えるが、PS1はRGB出力のため映像は出ない
  • 解像度はD1~D5(480i/480p/576i/576p/720p/1080i/1080p)

PS1のコンポーネント出力はRGBなので映像が出ないが、一般的なD端子規格の映像なら問題なさそうである。576iや576pにも対応してるので、NTSCの他にPALにも対応してるかもしれないがPALは未確認。

また、RS-CP2HDが対応してる解像度でも、接続先の液晶モニターやキャプチャーボードのが対応していない解像度なら使えない可能性がある。非対応な解像度は実際につなげてみないと映像が出るのか乱れるのか、もしくは無信号で出ないのかは分からない。

あと、RS-CP2HDの仕様には書かれてないけど追加の注意点、

  • アスペクト比の識別は出来ない

コンポーネントの仕様上、480pなど同じ解像度での16対9や4対3のアスペクト比の識別ができない。

720pや1080pは初めから16対9のワイドになってるので意識する必要はないけど、480p(i)だと4対3も16対9も混在してるので、映像がスクエアかワイドかは表示させる液晶モニターやキャプチャーソフトで設定する必要がある。

ゲーム機も地デジBSチューナーも映像は出る

ゲーム機(WIiとPS2)と地デジBSチューナーをRS-CP2HDに接続してHDMIで液晶モニターのHDMIにつなぐと、何の問題もなく映像が表示された。

Wiiの太鼓の達人Wiiと、PS2の電車でGO3。

液晶モニターに接続したWiiの太鼓の達人を遊んでみたけど映像と音に遅延を感じない。Wiiはゲーム機本体で480pのプログレッシブ出力が出来るから意外といいのかもしれない。

PS1はHDMIコンバーターの仕様上、RGB信号に対応していないため映像も音も出なかった。

Wiiのバーチャルコンソールからレトロゲームの、SF版 R-TYPE、SFC版 ファイアーエムブレム 聖戦の系譜、アーケード版 ぷよぷよ通。

ただ、細かい部分を見ると、ファミコンやスーファミ世代のレトロゲームの一部で映像が出ないゲームもあるので後述する。

HDMIコンバーターから液晶モニターに接続すると音ズレなどのラグは感じないが、HDMIコンバーターからキャプボでキャプチャーしてOBS Studioでプレビュー表示させたパソコンの画面だと、特に太鼓の達人で操作に違和感を感じる。

さて、画像は無いが地デジBSチューナーでの話。

まず、映像も音も出た。

以前、地デジBSチューナーからアイオーデータの液晶モニター KH-GDQ271JAに直接HDMIケーブルで接続すると映像は表示されるのに音が出ない症状が出ていたが、D端子出力からこのHDMIコンバーター経由のHDMIケーブルだと映像も音も出るようになった。

WQHD解像度の液晶モニターではあるけど、27インチモニターは23インチより迫力がある。

Wiiの一部レトロゲームで映像が出ない

Wiiのバーチャルコンソールのゲームで映像が出ないゲームがあった。

KOF94が映像出なかった。Wiiポーズ画面にすると映像が出るが、ポーズを解除すると出ないので、Wiiで映像信号を変換していなくて、特に、解像度に関してはネイティブに出力してるのかもしれない。

映像が出ないKOF94のゲームだが、D端子入力のある三菱の液晶モニターに接続すると、映像が乱れるものの映る。

スマホカメラによる直撮りになるが、画面の上半しか表示されてない。そしてインターレース映像なのか横縞に乱れてるようにも見える。

液晶モニターの入力信号の情報から、画面解像度を見ると720×240となっている。720×480ではないので、このHDMIコンバーターで受け付けていない解像度なのかもしれない。

また、キャプチャーボードのMonster X2のD端子入力でに接続しても、解像度が対応していないためか映像は出なかった。

Wiiのバーチャルコンソールの場合、全部確認しているわけではないのでファミコンやメガドライブ、PCエンジンにアーケードゲームでもこの現象が起こるソフトがあるのかもしれない。

PS2に関しても、レトロゲームをPS2のパッケージで販売しているゲームは持っていないので、どのような映像出力をしいえるか分からないが同じ現象が起きるかもしれない。

RCAジャック(黄/S端子・赤・白)に接続すると解決すると思うので、RCAジャックに対応してるUSBキャプチャーデバイスなどでパソコンに取り込むと映像は映るかもしれない。

RS-CP2HDを経由すると映像が数ピクセル左上にずれる

見出しの通り。

上の画像はD端子キャプチャーと、HDMIコンバーター経由によるHDMIキャプチャー。画像を拡大表示して切り替えると分かると思うが、HDMIキャプチャーの方が数ピクセル左上にずれているのが分かる。

D端子から直接取り込んでる映像を基準にして、RS-CP2HDを経由してHDMIで取り込むと映像が左上に数ピクセルズレているが、確認したずれは以下の表にまとめた。

480p720p1080i
X(横)-3-2-2
Y(縦)-1-3-2

表示のズレは、D端子基準で画像編集ソフト(Paint Shop Pro XI)でレイヤーを重ねて手作業で位置を合わせて確認している。

解像度が変わるとともに映像のズレも比例すると思いきや、そうでもなさそう。

キャプボだけではなく、HDMIコンバーターを液晶モニターに接続しても左上にズレているように見える。その理由として、詳しくは後述するが、1080iの映像だと画面下部に白い線が表示されるため。

ゲーム機のような四方に余白がある映像は問題ないのかもしれないが、画面いっぱいに映像を出しているソースだと、この数ピクセルずれた分だけ映像がカットされるので、例えば木々の葉っぱなどの映像が若干カットされるかもしれない。

ただ、ズレを気にすれば気になるのかもしれないが、ゲームをプレイしてるときは気にならないとは思う。

1080iの映像で画面下部に白い線が表示される

1080iの映像だと画面下部に白い線が表示される。

1080i出力したPS2のグランツーリスモ4、画面下部の緑の丸の個所をよく見ると、映像の切れ目のような白い線が出る。

この白い線は、他の1080i信号でも液晶モニターもキャプチャーボードでも表示される。

また、720pや480pなど他の解像度では表示されない。

1080pについては、出力できる機器を持っていないため白い線が出るかは不明。

この白い線が出るので1080iだけが左上に映像がズレていると思ったが、先ほど述べたように720pや480pでもズレていたので、映像の切れ目のように見えても実際は映像の切れ目ではないのかもしれない。

それにしても、この白い線は左上にズレる現象よりも気になるかもしれない。

まあ、ゲームプレイしてると忘れるので気にはならないのだが。

「RS-CP2HD」映像ソースとしての記録には適さないがゲームプレイや視聴だけなら使える

RS-CP2HDは、映像が左上にズレていたり、1080iだと画面下部に白い線が表示されるなど、細かく見ると気になる部分はあるが、ゲームのプレイや視聴だけなら気にならないと思うので、D端子(コンポーネント)からのHDMIコンバーターとして使えるとは思う。

ただ、WiiのバーチャルコンソールKOF94のように特殊な解像度だと映像が表示されないので、レトロゲームをプレイする場合、表示できないゲームが存在していることにも注意する必要がある。

しかし、パソコンを一新する際に古いキャプチャーボードも更新する必要があり、今のキャプボはHDMI入力のみなので「RS-CP2HD」のようなHDMIコンバーターは貴重な存在ではある。

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