マザーボードの温度センサが異常な数値になるので買い替えた(解決)

マザーボードの温度センサが異常な数値になるので買い替えた(解決)

自作PC

1年前に初自作で組んだマザーボード「ASUS TUF GAMING B550-PLUS」の温度センサのCPU温度が、HWiNFOで見ると116℃という異常な数値になっていましたが、CPU側のCPU温度に異常な数値が見られないのとサーマルスロットリングも発生してない、Windowsがゲームや動画編集でも落ちずに安定しているのでそのまま使っていました。

マザーボードの温度センサにもCPU温度の項目があるので、「マザーボード側”CPU温度”と、CPU側”CPU温度”」というややこしい話になります。

過去の記事で、OS入れ直し、CMOSクリア、BIOSを一つ前や新しいバージョンに変えて、CPUグリスの塗りなおし、CPUの装着しなおし、CPUファンの電源ケーブルを抜いてファンの回転が停止してる状態でも、マザーボード側”CPU温度”が瞬間的に116℃になって元の温度に戻る現象は変わらずなので、マザーボードの温度センサがおかしいとと判断しました。

Windowsが安定して動作はしているものの、マザーボード側のCPU温度が116℃になるとCPUファンもそれに連動してヴォンヴォン回ってます。

最初は気にならなかったのですが、ファンの音が高回転で一定で回ってるならともかくヴォンヴォン変化する音が気になってきました。おまけに、HWiNFOのグラフで瞬間的に116℃に上がって戻る挙動も精神衛生上よろしくないので、新しいマザーボードに買い替えることにしました。

パソコン構成

  • CPU:AMD Ryzen7 5700G
  • CPUクーラー:PCCooler K4-WH
  • メモリ:Crucial CT2K16G4DFRA32A(DDR4-3200 16GB×2枚)
  • マザーボード(現):ASUS TUF GAMING B550-PLUS
  • マザーボード(新):MSI MPG B550 PLUS
  • 電源:Antec NE750G ※検証確認用 FSP RA-750
  • PCケース:Sharkoon SHAVS7VBK

初めて自作PC組むときマザーボードはASUS TUF GAMING B550-PLUSとMSI MPG B550 PLUSの2つが候補に挙がってましたので、気になっていたもう一つのマザーMSI MPG B550 PLUSを選びました。

ここ数ヵ月価格コムで値段追っていると1万円ぐらい上下に変わっていたので、ちょうどジョーシンで12,980円になったタイミングで購入。

マザーボード以外は1年前と同じ構成です。なお、電源はケースから外すのも面倒なのでFSPの古い電源750Wを使っています。

FSPの電源は2016年の冬に購入して4,5年使っていたのですが、この動作検証中にCINEBENCH R23 1時間実行やPrime95 24時間実行しても安定していました。

現状確認

CPUやメモリなど新しいマザーボードに載せ替えるので、その前にマザーボード一式(CPU,メモリ,SSD)をケースから取り出して、机の上で現状を確認します。

CPUとメモリ、OSの入ったSSDの最小構成。

CINEBENCH R23実行しながらHWiNFOでCPU温度を見ていく。

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TUF GAMING B550-PLUS、マザーボード側の”CPU温度”が50℃辺りを超える温度で急に116℃に達していて直ぐに元の温度に戻ります。116度になるとCPUファンも連動して回転が上がります。

この時にマザーボード側の”CPUパッケージ温度”も0℃になることがあります。

マザーボード側“CPU温度”が116度になっても、CPU「Ryzen7 5700G」の”CPU温度”は最大64.8℃と低く、サーマルスロットリングも発生していません。

現状、前の状態と何も変わりありません。

MSI MPG B550 GAMING PLUSにパーツ載せ替え

まずは、前のマザーボードからCPUクーラーを外します。

グリス痕を確認してから、パーツクリーナーを染み込ませた紙ウエスでグリスを拭き取ります。面倒なっ作業は先に。

グリスを綺麗に拭き取ったら、マザーボードからCPUを外してパッケージに戻す。

ソケットピンが曲がらないように、置き場所に困るので元の梱包に戻すのが安心。

パッケージ越しにソケットのピンも確認したらピン曲がりも問題は無さそうです。

いよいよ新しいマザーボードを開封。

最近はジョーシンも簡易梱包なのが多いです。

まずは、袋から出す前に状態確認。マザーボード本体の破損やハンダクラックも大丈夫そうです。

付属品も揃っていたので袋から取り出します。

付属品に取扱説明書が同梱されておらずパソコン組み立て手順の図が書いてある簡易説明書のみでした。フロントパネルのピン配置など確認したいときはWEBの製品ページからマニュアルダウンロードする必要があります。

まずは、CPUもメモリも取り付けずに電源が入るかの通電チェックします。 CPUチェックのLEDが点灯したままなので通電は大丈夫そうです。

ビープスピーカーも取り付けましたが、BIOSの初期設定だとビープスピーカーが無効になってるので音でのエラーチェックは出来ないです。

CPUを取り付けてCPUクーラーも取り付けたいのですが、PCCOOLER K4-WHのスペーサーがCPUソケット裏側のバックプレートに入らないです。

ASUSのTUF GAMING B550-PLUSのバックプレートはすっぽり入ったのに、MSIのMPG B550 GAMING PLUSはバックプレートのねじ穴の外径が若干大きいみたいで(さっくりノギスで測ったら直径が0.2mmほど大きい)、CPUクーラーのスペーサーがぴったりに作ってあるのか精度の問題かとも思うのですか、指でスペーサーを押し込んでも入らないので難儀してます。

結局、バックプレートの上に乗っかってるスペーサーの上にプレートを載せてネジで取り付け。

ゆっくりとスペーサーを圧入する感じでネジを対角に少しずつ締めていき、スペーサーがマザーボードの板の上に密着させました。

スペーサーが割れずにバックプレートに入りましたが、圧入してしまったので、スペーサーがバックプレートにがっつりとハマって取れなくなりました。

かなりガッツリと固定されているので、入らない場合は取り付ける前にスペーサーの穴をドリルか何かで広げたほうがいいです。絶対に。

付けてしまったものはしょうがないので、外すときはプライヤーか何か工具を使うことにして、CPUクーラーを他のに交換する時が来たらそのとき考えることにして目をそらしました。

CPUグリスを塗ってクーラーを取り付けるのですが、CPUグリスが途中で切れました。

少し少ないものの写真の量は出たので伸ばさずに上から押すだけならいいかなと思いつつ、新しいグリスも無いのでこのままクーラー取り付けます。

2023年7月に購入して約2年で消費しました。SMZ-01R 2g

CPUクーラーと電源を取り付けて電源ON・・・

なかなかBIOS画面が出ないので、液晶モニターのシンク設定を1から2に変えてたらようやく表示した。

多分、液晶モニターのシンク設定は関係ないです。メモリの認識に時間かかってたみたいです。

マザーボード以外のパーツは流用していますが、BIOS画面が出ると一安心ですね。

前のマザーは、通販購入時にBIOSアップデートと一緒に購入したCPUとメモリの動作確認もお願いしたので、自宅に届いて組み上げての最初の起動は早かったです。最初の起動が遅いというのが分かったのでいい経験になった。

この後、Memtest86とCINEBENCH R23を走らせて無事に完走しました。

前環境のOSが入ったSSDをそのまま使いましたが、無事に起動しました。

ただ、チップセットは同じB550なのですが、WindowsUpdateの更新をしたらAMDチップセットドライバーがインストールされたので、同じB550マザーでもメーカーや製品によってはOSそのままのSSDで起動できないかもしれないです(マザーとかグラボとか大きい役割を持つパーツ交換をしたらOSクリーンインストールの話はよく聞くけど納得)。

Prime95 24時間実行して温度を検証

Prime95 Blendを実行しつつ、実行してる間にYouTubeの動画を見たりブラウジングしたり、普段使ってるように使いつつ、Windowsの安定性とCPU温度を見ます。

24時間みっちりブラウジングは出来ないので、電源入れっぱなしで放置したり使ったりと・・・

📷1348×1086ピクセル

Plum95 Blend 24時間経過したので中断して、全コアでエラーなく無事終了。

📷2342×1382ピクセル

HWiNFOで24時間の温度データも、CPU側もマザーボード側も異常な数値は見られない。

CPU Ryzen7 5700Gの表示温度

  • CPU(Tctl/Tdie):最小 31.8℃、最大 67.4℃
  • サーマルスロットリング(それぞれ):いいえ

マザー MPG B550 GAMING PLUSの表示温度

  • CPU:最小 31.0℃、最大 67.0℃
  • システム:最小 30.0℃、最大 39.0℃
  • MOS:最小 28.0℃、最大42.0℃
  • チップセット:最小 29.5℃、最大 38.0℃
  • CPU Socket:最小 24.0℃、最大 39.0℃

新しいマザーボードを使って思ったのが、メーカーや製品によってマザーボードで見てる温度の名称が違うというのですね。MSIのこのマザーはVRM(MOS)温度が見れるのがおもしろいです。

ASUS TUF GAMING B550-PLUSのCPUパッケージ温度がどれに該当するか分からないのですが、温度が100℃超えたり0℃になったりする事がなかったので、温度の表示は正常そうです。

BIOS画面からメモリクロック変えたり、GameBoost有効にして同様のCINEBENCH R23 1時間実行やPrime95 Blendを12時間や6時間実行してCPU温度を監視してましたが、異常な数値は見られませんでした。

ちなみに、MPG B550 GAMING PLUSにCrucialのDDR4-3200 16GB×2のネイティブメモリを使ってるいると1枚でも2枚でも2666MHzで認識するので(このマザーボードの製品ページのメモリ互換リストでも2666MHz動作と表記してるので)、メモリクロックだけ3200MHzに変更してCINEBENCH R23やPrime95を実行しました。

その後も、後述するHWiNFOとCPU-Zの2つを起動するとソフト同士の問題でHWiNFOの温度表示が0℃になる以外は、2週間ほど使っていますがマザーボード本体の温度センサに異常な数値は見られませんでした。

メモリクロック自動(2666MHz)動作と3200MHz動作、GameBoostのオンオフ、新しいCPUグリスに塗り替えなど複数パターンで10日間ほどCINEBENCH R23やPrime95でCPUに負荷を与えつつ使ってました。

HWiNFOとCPU-Z起動するとマザーボードのCPU温度が瞬間的に0℃になる

CPU温度が異常な数値にならなくて、前のマザーボードの温度センサおかしかったと安心していたのですが、このMPG B550 GAMING PLUSでもマザーボード側の”CPU温度”が0℃になる事態が発生。

📷1695×1033ピクセル

マザー側の”CPU温度”が0℃になるもののCPUファンの回転数は変化してないようにも見える。

0℃は気になるので同じようにCINEBENCH R23やPrime95 Blendを実行して様子見るも、0℃の表示が発生する。負荷をかけてないほぼアイドル状態でも。

で、色々確認しているうちにHWiNFOとCPU-Zを同時に起動してるときにマザー側の”CPU温度”が0℃になっている気がする

CPU-Zは通常版でもMSIバージョンにしても0℃になる。

なので、MSIのユーティリティ-ツール「MSI Center」を入れて、こっちでもCPU温度をモニタリングしてみることに。

📷2484×1396ピクセル

目視ですが、HWiNFOで0℃に表示されても、MSI CenterのCPU温度は0℃に変わらず変化なし。

どうも、HWiNFOとCPU-Zでマザーボードから情報を読み取ってくるタイミングや何かで干渉していて、HWiNFOで”CPU温度”がうまく読み取れてない感じもする。

CPUファンの回転制御は、マザーボードの”CPU温度”と連動しているので、もしマザーボードでも0℃と認識していればCPUファンの回転に変化が出るはずです。

しかし、HWiNFOで0℃になる時間が一瞬なので、CPUファンを回転制御する時間が間に合ってないかもしれない。

とも考えたので、デジタル信号を見るロジックアナライザーで確認してみることに。

ロジアナをPUMP1端子に接続。ただ、CPUファンの最大電圧は12V、ロジアナの最大電圧は5.45Vとそのまま入力見ると壊れてしまうので、抵抗で12V→3.8Vに分圧してファンのPWM制御の波形を見ます。

BIOS画面でPWMのファン制御をCPU温度22℃以上で100%にしてみます。

パソコン稼働してCPU温度は30℃以上になってるので、常に全開で回ります。

この状態をロジアナで波形を見ると

📷1528×729ピクセル

デューティ比が99.99%とファンの回転が常に100%で動いています。

1MHzのサンプリングレートで読み取って任意で計測停止しています。

ちなみに、PWMファン制御を25%にするとこんな感じの波形になります。

📷1374×754ピクセル

デューティ比23.6~24.3%と多少のブレはありますが、ほぼ25%の波形です。

BIOS画面のファン制御を、CPU温度が22℃以下でファン制御20%、CPU温度が22℃以上でファン制御100%に設定して、HWiNFOとCPU-Z起動時にマザーボードの”CPU温度”が0℃になるとファン制御されているか見てみます。

📷2341×1388ピクセル

ロジアナで計測しながら波形をHWiNFOで”CPU温度”を確認して、0℃になったら計測停止します。

📷1920×1040ピクセル

ロジアナで確認してみると、波形のデューティ比が常に99.99%で変化はありません。

ところどころ波形に区切りはありますが、HWiNFOグラフの0℃の位置の時間が異なっていて、またファン制御をBIOS画面でCPU温度0℃から常に100%で回るように設定していても同じように波形に区切りが出るので、HWiNFOでマザーボード側”CPU温度”が0℃になっても実際にマザーボードで感知している”CPU温度”が0℃ではないという結論に至りました。

よって、HWiNFOとCPU-Zを2つ起動したときにMPG B550 GAMING PLUSのマザーボードと何か干渉してるような感じがします。

TUF GAMING B550-PLUSのマザーだとCPU-Zを起動していない状態でもCPUパッケージ温度が0℃と表示されるので、HWiNFOとCPU-Z起動して0℃になる現象は、「HWiNFO + CPU-Z + MPG B550 GAMING PLUS」の組み合わせで起こるような気がします。ソフトやBIOSの特定のバージョンでかも知れないのですが・・・

HWiNFOとCPU-Zの2つ起動で0℃になっても実際にファン制御をしているわけではないので、ソフト同士の問題として、特に気にする必要なはなさそうです。

新しいマザーMPG B550 GAMING PLUSで温度数値に異常は見られない

正常に動作するマザーボードは何でも良いマザー。

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前のマザーボードは、家用のパソコンが第6世代のCore i3でWindows10サポート終了も近づいてきてるので、5600GTや5500GT辺りのグラ付Ryzenで組むのに使おうかなと思います。

メモリは32GB×2の64GBを自分用に買って16GB×2の32GBを家用にするか、それとも予算を抑えて8GB×2の16GBにするか考え中です。

まあ、急がずにWindows10のサポートが終わる直前の9月ごろでもいいかなと思います。

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